クラウド・バイ・デフォルト原則に沿った第二期政府共通プラットフォームの取り組みとは?

政府において情報システムを整備する際に、クラウドサービスの利用を第一候補とする政府方針(クラウド・バイ・デフォルト原則)が定まり、クラウド化を推進しています。2013年3月から運用を開始した政府共通プラットフォームにおいても、第二期の政府共通プラットフォームとして、2020年10月より、クラウドサービス(アマゾン・ウェブ・サービス(AWS))を活用したサービスを各府省に提供しています。本稿では、その取組の一部をご紹介させていただきます。

第二期政府共通プラットフォーム背景について

政府共通プラットフォームは、「新たな情報通信技術戦略」 (平成 22 年5月 11 日高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部決定)、「政府共通プ ラットフォーム整備計画」(平成 23 年 11 月2日各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議決 定。)に基づいて、2013 年3月から各府省別々に構築・運用している政府情報システムの段階 的な統合・集約化を図るための情報システム基盤として運用してきています。

しかし、その運用において、運用の効率性や ITリソース提供の硬直性等の課題が指摘されているため、これまでの運用実績を踏まえて、インシデントの悉皆分析や業務フローの実態分析を行い、各府省と連携を図りながらインシデントの抑制に係る取組や業務プロセスの再構築を進めるとともに、使用実績に基づいたリソース量の見直しによる、経費抑制に取り組んでいます。

「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」(平成 30 年6月 15 日閣議決定)、「デジタル・ガバメント推進方針」(平成 29 年5月 30 日高度情報通信ネ ットワーク社会推進戦略本部・官民データ活用推進戦略会議決定)においては、国民・事業者の利便性向上に重点を置き、行政の在り方そのものをデジタル前提で見直すデジタル・ガバメ ントの実現を目指すこととしていて、行政サービス改善を支えるプラットフォームとしての役割が情報システム基盤に求められています。

また、「政府情報システムにおけるクラウドサー ビスの利用に係る基本方針」(平成 30 年6月7日各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議決定。)においては、クラウドサービスの利用により想定されるメリットとして、リソース共有や機能・サービス等における効率性、柔軟性、セ キュリティ水準、技術革新対応力や可用性の向上が挙げられています。

これらを踏まえて、クラウドサービスを活用した「第二期政府共通プラットフォーム」を整備し、2020年 10 月から運用を開始するものです。なお、2019年8月には、政府におけるクラウドサービスの利用促進を図るという政策の重要性をふま得て、「政府情報システムの予算要求から執行の各段階における一元的なプロジェクト管理の強化について」(令和元年6月4日デジタル・ガバメント閣僚会議決定。)に基づき、「政府共通プラットフォームの構築・活用推進及び政府におけるクラウドサービス利用検討」が政府重点プロジェクトに指定され、

内閣官房情報通信技術(IT)総合戦略室及び総務省行政管理局を実施主体とする内閣情報通信政策監(政府 CIO)直轄のプロジェクトチームが編成されました。

これにより、政府における関係部局が一体となってプロジェクトを推進することで、同プロジェクトで得られた知見や経験を政府におけるクラウドサービス利用検討に活かし、政府の IT人材育成にも資するものとしています。 

どのような目的と役割が第二期政府共通プラットフォームにはあるか 

政府共通プラットフォームは、政府情報システムの統合・集約化や、各府省におけるクラウドサービスの利用集約化を実現するとともに、政府情報システムに必要な共通的機能に関するサービス を提供します。

これにより、政府情報システムのIT リソースの効率的利用や質の向上に貢献し、政府のITガバナンスを支える基盤としての役割を果たします。

また、これらの取組を通じて政府におけるクラウドサービスの利用を促進することにより、限られた人材と予算を有効的に活用するとともに、システム担当者を含む利用者にとって、利便性、生産性、費用対効果等に優れ、安全・安心に利用できる情報システムの整備・運用を実現します。 政府共通ネットワークについては、政府共通プラットフォームを含む政府内部のデータ流通を安定的かつ効率的に確保することを目的としています。 

第二期では、政府共通プラットフォームの効果検証とコストの見直しのため、政府CIO(※1)の助言を得つつ、以下のような現状分析の作業を実施します。現状分析で得られた気づきと環境変化に伴う新たな要請を踏まえて、政府共通プラットフォームの更改を検討します。 

※1:政府CIO [ Chief Information Officers ]

現状分析

インシデント情報 
  • システム監視により検知した障害
  • ハードウェア
  • ソフトウェア障害
  • 対象システムからの問合せ 等 
運用業務フロー情報 
  • 運用業務の作業内容(誰が、何に基づいて、どのような作業を実施しているか)
  • 業務処理時間・期間等 
システム実態情報 
  • サーバ種別毎の過去の導入数、ハードウェア
  • ソフトウェアの使用状況、整備の契機、設計要件 等 

分析による気づき(例)

インシデントの種類・発生箇所別に分類、インシデント1件1件の内容を悉皆的に分析を実施し、例え ば、システム監視により検知した障害については、監視抑止の未提出等により対象システム側のメン テナンス作業が原因で発生しているものがあることが分かった。 

計測した業務処理時間・期間から実作業時間、滞留時間(待ち時間)及びこれらのバラツキ等を把握し、 例えば、各種設定作業に伴う作業手順書等のドキュメント類の作成に実作業時間が最も発生、作業を実施する前の承認過程において、滞留時間(待ち時間)が最も発生していることが分かった。 

CPU の使用状況について分析。対象の仮想サーバが動作する仮想化提供サーバのCPUの使用率が 全体的に低い場合、集約率(オーバーコミット率)を上げる検討を行うことで、仮想化提供サーバの台 数を削減できることが分かった。 

利用システム数に応じて増設する設計となっている運用管理系サーバに対し、使用状況等を踏まえ、 複数の利用システムでの共用等によるサーバ集約等を検証する必要がある。 

環境変化に伴う新たな要請 
  • クラウドサービス活用によるシステム開発・運用の効率化とセキュリティ向上(クラウド・バイ・デフォルト) 
  • データの活用によるサービスの向上

さいごに

第二期の政府共通プラットフォームについて、背景や目的、役割について触れてきました。政府共通プラットフォーム目的である「ITリソースの効率的な配分による政府情報システムの整備及び運用の効率化」「政府情報システムの質の向」「政府のITガバナンスを支える基盤としての役割 」の達成に向けて平成25年3月より提供されてきましたが、状況分析を踏まえて、令和2年10月以降クラウドサービス活用によるシステム開発・運用の効率化とセキュリティ向上と、データの活用によるサービスの向上を盛り込み運用を第二期として開始され、今後もクラウド技術を活用した整備が進むことが予想されます。政府共通プラットフォームの理解に本稿が参考になれば幸いです。

出典:政府共通プラットフォーム第二期整備計画を加工して作成

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