自治体クラウドに関する政府の方針とは?

こんにちは。「SiteCloud」コンサルティングチームの西原です。

自治体クラウドは、地方公共団体が情報システムを庁舎内で保有・管理することに代えて、外部のデータセンターで保有・管理し、通信回線を経由して利用できるようにする取組です。 複数の地方公共団体の情報システム集約と共同利用を進めることにより、経費の削減や住民サービスの向上等を図るものとして推進が進んでいます。今回は、自治体クラウドを重要施策として取り組み始めた政府の方針について触れていきます。

自治体クラウドは、いつ頃政府の決定文書に盛り込まれたのか?

自治体クラウドが政府の決定文書に盛り込まれたのは、平成25年6月14日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針」(※1)と「世界最先端IT国家創造宣言」(※2)からになります。

※2においては、「自治体クラウドについて、番号制度の導入と併せて共通化・標準化を行いながら地方公共団体における取組を加速する。」こととされています。※1においても「自治体クラウドの取組を加速させ」ることとされ、自治体クラウドの推進は政府の重要施策の一つとして位置付け盛り込まれました。

これを受け、総務省においては、自治体クラウドの導入を始めとした地方公共団体の電子自治体にかかわる取組を一層促進することを目的として、「電子自治体の取組みを加速するための10の指針」(※3)を策定し、地方公共団体に対して通知と公表を行いました。

※3のうち、自治体クラウドに関するものは以下のとおりになり、地方公共団体が自治体クラウドを始めとする情報システムの効率化に取り組む際の参考になるよう、自治体クラウドの導入に当たり取組事項、調達時の留意事項、都道府県に期待される役割についてまとめています。

【指針1】番号制度の導入に併せた自治体クラウドの導入

【指針2】大規模な地方公共団体における既存システムのオープン化・クラウド化 等の徹底

【指針3】都道府県による域内市区町村の自治体クラウドの取組み加速

【指針4】地域の実情に応じた自治体クラウド実施体制の選択及び自治体クラウド 導入を見据えた人材育成・確保

【指針5】パッケージシステムの機能等と照合した業務フローの棚卸し・業務標準 化によるシステムカスタマイズの抑制

【指針6】明確なSLAの締結、中間標準レイアウトの活用等による最適な調達手法の検討10の指針の策定後、「経済財政運営と改革の基本方針 2014」「日本再興戦略 改訂2014」「世界最先端IT国家創造宣言(改定)」がそれぞれ閣議決定された。

 これらにおいて、国・地方行政のIT化と業務改革を同時・一体的に推進すること、国・地方を通じたクラウド化の推進など情報インフラの合理化・再構築の取組を進めることなどに加て、クラウド導入市区町村の倍増 (2017年度までに約1,000団体)を目指すことや地方公共団体の情報システムの運用コストを圧縮する(3割減を目指す)ことといった具体的な目標が初めて盛り込まれるなど、電子自治体の推進については、具体的な目標を伴いながら、引き続き政府の重要施策の一つとして具体的に位置付けられることになりました。

政府CIOの知見による自治体クラウドの加速

平成27年度に入ると、ITを活用した公共サービスの多様化や質の向上を、実感ある形で国民各層に届け、その利用の促進を図るとともに、新たな産業の創造等を通じた経済成長実現に向けた環境整備に資するため、国・地方を通じて、行政のIT化と業務改革の同時・一体的な取組を加速していくことが必要とされました。

これを受けて、eガバメント閣僚会議の下に、ワーキンググループとして内閣情報通信政策監(政府CIO)を主査とする「国・地方IT化・BPR推進チーム」が開催、その中で、自治体クラウドについては主要検討課題の一つとして、これまでの取組に政府CIOの知見を加えて更に加速することとされています。

このような新たな取組を踏まえ、閣議決定された「世界最先 端IT国家創造宣言」では、「国・地方IT化・BPR推進チーム第一次報告書」を踏まえて、以下の内容を図り、地方公共団体の情報システムの運用コストの圧縮(3割減)と更なるコスト削減に向けた方策や質の向上について検討を進めるとされました。

  • 地方公共団体の情報システム改革を推進するとともに、自治体クラウド未実施の団体においては、業務の共通化・標準化を行いつつ、自治体クラウド導入の取組を加速することにより、情報システムのコスト削減を図る。
  • 自治体クラウド導入団体において更なる業務の共通化・標準化の実施によるクラウド化業務範囲の拡大などクラウドの質の一層の向上を図る。

今後の具体的な取組について、第一次報告書では、既に自治体クラウドを導入したグループの取組事例については、以下の支援を実施し、自治体クラウド導入の取り組みを加速するとしています。

  1.  業務の共通化・標準化の実施によるクラウド化業務範囲の検討、カスタマイズ抑制や、自治体クラウド導入に当たり実施した職員の新システムへの適応に係る具体的な方策
  2.  関連経費詳細項目の比較等や、ベンダが提供するパッケージソフト、サービス 等の状況等を踏まえた導入コスト(データ移行経費等)、運用コスト及び制度改正対応経費の削減方策及び効果
  3.  円滑な導入のための推進体制構築、スケジュール及び業務担当部局(職員)との具体的な調整の進め方
  4.  導入経緯等を踏まえた市町村同士の組合せやグループ統合の進め方
  5.  自治体クラウド導入を契機とした住民サービスの向上方策
  6.  自治体クラウド導入に伴うセキュリティ水準の向上対策 などを深掘り・分析し、今後導入する自治体の取組に資するよう整理・類型化して、 その成果を、総務省より通知する等により、自治体に対して必要な助言、情報提供

引き続き、「国・地方IT化・BPR推進チーム」の下で自治体クラウド取組事例の深掘り・分析、整理・類型化を進めてきたところ、 同チームにおいて第一次報告書に記載したテーマごとの現在の取組状況を報告するとともに目標等を更新し「国・地方IT化・BPR推進チーム第二次報告書」が取りまとめらています。

この「第二次報告書」の内容を踏まえて「世界最先端IT 国家創造宣言」「経済財政運営と改革の基本方針 2016」「日本再興戦略 2016」が閣議決定されるなど、引き続き、自治体クラウドを中心としたクラウド導入市区町村の倍増(約 1,000 団体)や地方公共団体の情報システムの運用コストの圧縮(3割減)を図り加速をい推進しています。

さいごに

ITを活用した公共サービスの多様化や質の向上を、実感があるかたちで国民に届けること、その利用の促進を国と地方が一体となって取り組む動きが加速しています。今後も行政による整備が進むことで、我々の生活にクラウド技術が密接に関り浸透していくことと思います。自治体クラウドに関する政府の方針の理解に本稿が参考になれば幸いです。

出典:自治体クラウドの現状分析とその導入に 当たっての手順とポイントを加工しして作成

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